« 母のいなか ――つくばね | トップページ | 母のいなか ――ジャム工場 »

2005年8月15日 (月)

母のいなか ――昔の名前

  母は嫁いで来る時に、姓のみか、名までも変わったという、特異な経験の持ち主です。戸籍係りの人の書き間違いのためだそうです。「そんなのありw( ゜ o ゜)w?!」と驚きましたが、当時はそんなことも“あり”だったようです。そして、その変わってしまった名前が気に入ってしまったこともあり、それをきっかけに今の名前に落ち着いたとか。
  
  母の里に帰ると、今でも母を昔の名前で呼ぶかたがたに出会います。
事情を知らなかった小さな子どもの頃は、自分の母親が自分の知らない名前で呼ばれるのですから、それはそれは驚きました。
やがて大きくなって、事の次第は理解したものの、多感な時期には、「やあ、帰ってきてたのか~。」といつまでも昔の名前で母に声をかけてくる地元の男の人たちが妙に気になったものです。
  
  どこででしたか、「世のおかあさんたちはみな大恋愛の経験者である」という格言??を見たことがあります。「こうみえても、お嫁に来る前はおかあさんはね…」と、“世のおかあさんたち”は口を揃えて言うからだそうです。母もよく「若い頃はもててもてて、誘いを断るのが大変だった!」と自慢していたので、この格言??には大笑いしてしまいました。
(でも、あながち冗談ではなかったのかも?!)
母が昔の名前で呼ばれる時に漂う、当時を知っている人たちだけが何かを共有しているかのような秘密の符牒めいた雰囲気を思うと、そんな気持ちにもなるから不思議です。
  
  母が生まれ育ったのは、どちらを向いても田んぼばかりの広がるいなか町です。
2005
2005
こんなのどかなところにも、60年前の本日正午、玉音放送は流れ、「大人たちが泣いていたのを見た」というのが、母の終戦の記憶です。
   

|

« 母のいなか ――つくばね | トップページ | 母のいなか ――ジャム工場 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117167/5474842

この記事へのトラックバック一覧です: 母のいなか ――昔の名前:

« 母のいなか ――つくばね | トップページ | 母のいなか ――ジャム工場 »